読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

tomapoの日記

LINEクリエイターズスタンプ制作の記録や日々のことなど…

ミッドナイトウォーキング(最終回)

前回の続き…

 

 

【早朝7時~:約40km付近】

 

ゴールも目前で頑張って歩いている僕たちの前に、1台の車が寄ってきて止まった。

 

 

 

 ドアが開いて出てきたのは………………

 

 

 

 

「…!?…………」

 

 

 

 

 

開始早々、8km地点でリタイアした友人だった。

 

 

 

 

 

その車は、ケガや歩けなくなった人のための救護車だった。

 

 

 

 

車から出てきた友人は、すこし恥ずかしそうに言った。

 

「俺も歩くわ…。」

 

 

 

 

その発言に全員絶句し、しばらくの沈黙の後、みんな笑い出した。

f:id:tomapo:20150929105457p:plain 

「お前ゴール目前で歩き出したって、認めないからな。皆がどれだけエライ思いをしたと思っているんだ。」

もはや笑いながらしかイヤミが言えなかった。

 

 

そんな友人の行動やゴール目前で、疲労して無表情だった皆の顔は笑顔になっていた。

 

 

友人に今までどんなに大変だったかを説明した。

盛り上がって2時間も“しりとり”をした話をしたら「フンッ、しりとりぃ〜。」とバカにした口調で言った。

苦労してきた皆は、“しりとり”がどれだけ自分たちを助けてくれたかを理解しているので、バカにされたことにムキになり友人も交えてやってみた。

休養充分なはずの友人は、覚えていく“しりとり”には弱いらしく失敗してばかりだった。

 

 

「意外と難しいね……。」

 

 

 

 

【朝8時~:ゴール付近】

 

最後の最後で無口だったリーダーが

「みんな良く頑張った。ゴールする時は皆で手をつないでゴールするんだ。はい、手をつないで。」

 

 

「今まで喋らなかったくせに、なんて粋なことを言うんだ。」みんなでリーダーに突っ込んだ。

 

 

ゴールの100m位前で横一列になって手をつないだ。

 

 

早朝の爽やかな冷たい風を感じながら、

声を合わせて「あと50m、40m、30m………」とカウントしながら勢いよく歩いた。

 

 

 

20m…

 

 

 

10m…

 

 

 

5m…

 

 

 

 

万歳をしながら感動のゴール。

 

 

 

 

 

 皆、手をつなぎ両手を上げたまま、それぞれ何か叫んだが力を使い果たしてて声に力がなかった。

 

 

 

 

ゴールの瞬間、係りの人が写真を撮ってくれた。

喜びに溢れた凄い笑顔でゴールしたつもりだったが、後で写真を見たら疲労で力のない笑顔だった。

 

 

 

 

 

こんなに男の自分がギリギリなのに、女の子二人は何故歩けたのかと言うと、昼は寝て、歩くために万全を期してきたそうだ。

なんの準備もしなくて、少ない睡眠とお酒まで飲んで参加したからギリギリで当たり前なのだけど。

とにかくお酒を飲んだのがいけない。

 

 

 

その後、会場内でおにぎりとみそ汁の朝食が振る舞われた。友人が隣でバクバクと食べているが、僕は疲れ切って食べれなかった。とにかくもう帰って寝たかった。

 

「食べないのか美味しいよ?」とこちらの疲労も察することもなく聞いてくる友人に、もはや言葉を返す気力がなかった。

 

友人に「もう限界だから先に帰る。みんなに挨拶しといて。」グループの人に挨拶できないくらい疲労している僕は飛ぶように帰った。そういえば、閉会式みたいな物はあったのだろうか…?

 

凄い眠気と戦いながら車を運転している時に「なんで完歩した俺が、御飯も食べれない上に一時間もかけて帰るんだ。」と、最後のゴールだけして御飯もいっぱい食べて、家が近い友人に先ほどは感じなかった怒りが急にこみ上げてきて、ぶつぶつ言いながら帰った。

 

苛ついているから完全に八つ当たりなんだけどね。

 

 

無事、家につき家族と出会い何か会話をした気がするが記憶にない。部屋に行き、倒れるようにしてベットに寝ころんだ。一瞬にして眠りそのまま夜まで深く眠った。

 

 

 

 

 

2週間後、友人がミッドナイトウォーキングで撮影した写真を持ってやってきた。

 

「写真どうしたの?」

 

写真はKちゃんが友人の会社へ持ってきてくれたそうだ。

その後、Kちゃんと友人はいつの間にか仲良くなっていて、一緒に飲みに行ったりしたそうだ。

 

歩ききった人より、途中で復活した人の方がインパクトがあると言うことか?

 

(その後、結局二人はただのお友達だった)

 

まあ、そんなことはどうでもいい事で…

 

 

 

 

 

それよりも大切なこと…

 

ミッドナイトウォーキングに参加して本当に良かった。このウォーキングを経験したことで、自分にとって得る物が多かった。

 

このウォーキングでギリギリと思える肉体的疲労や諦めななかった事を経験し、どんなに肉体的に追い込まれても「ミッドナイトウォーキングの時の疲労に比べたら、こんなの大したことない!」と思えるのだ。

 

 

ある意味、少ない睡眠と酒を飲んだ事によって通常より疲れた自分は、普通に歩くより二倍増しで得た物が大きかったかも知れない。二倍増しでえらかったけど…

 

 

なぜ、皆この催しに毎年参加する人がいるのかが分かった気がした。

この催しの意味はしおりに書いてあったかも知れないが、ゴールした後にそんな物の存在をすっかり忘れていて会場に忘れてきたのでいまだに真意は分からない…………が、自分が思うに…

 

 

真っ暗のなかを歩くのは、視覚的情報が少なくただ歩くだけという状況や真夜中な為におこる眠気などは肉体的にも精神的にも本当に辛い。その苦しさを克服した後、それが自分にとって大きな糧になることを実感できるし、ゴールした時の喜びは何にも代え難い素晴らしいものだからだ。

 

と僕は理解している。

 

 

 

 

 「次回も歩こう」と言われたら…

 

 

 

 

もう遠慮します…。

 

 

 

 

 

END

 

 

 

 

 

 

下記URLにてtomapo制作のLINEスタンプ「もっちぃ2」販売しております!

http://line.me/S/sticker/1153643

もし気に入っていただけたらお願いいたします。

f:id:tomapo:20150626123925j:plain

 

 

 

 

下記URLにてtomapo制作のLINEスタンプ「もっちぃ。」販売しております!

http://line.me/S/sticker/1127732

もし気に入っていただけたらお願いいたします。

f:id:tomapo:20150522123202j:plain